北部地区の体験学習は前回開催場所と同様に、本部町にある「沖縄県栽培漁業センター」にて行いました。今回も広いセンター内の各養殖場を見学させていただきました。
前日は台風の接近で見学ができなくなるかと心配しましたが、当日は雨も降ることなく特に支障もなく見学することができました!
そして、今回施設内を案内していただいた沖縄県栽培漁業センターの中村勇次さんです。とても丁寧で分かり易い説明で、お魚スタッフもまた勉強させていただきました!
しかし、本当に広い施設ですね。ちなみに、この建物(高架水槽)に描かれている魚はタマン(和名:ハマフエフキ)のようです!
開所当初から放流用・養殖用として毎年数十万尾を生産しているシンボル的存在ですね!
外部からの病気の感染を防ぐため、長靴(雨靴)に履き替えていよいよ見学スタートです。
まずは、ずらーっと並んだ水槽があり、受講生の皆さんが覗いているのは...
ウニです!シラヒゲウニというウニで、沖縄県では礁内に普通に見られる種です。こうして養殖されているウニを見ることができるのは新鮮ですね。受講生もとても興味津々で覗いていました。
続いて、シャコ貝です。色彩豊かなシャコ貝は観賞用としても人気があるようです。
その色がついている外套膜には共生藻と呼ばれる植物細胞を共生させていて、必要なエネルギーを太陽の光(光合成)によって間接的に得ているとのことです!
生まれた時は共生藻を持っていないため、共生藻を餌として与えていますが、共生成立後は太陽の光で成長していき、6ヶ月から1年で出荷できる8㎜まで成長するようです。
そして、ミーバイ(和名:ヤイトハタ)です。人に慣れているようで、皆で覗くと餌がもらえると思って集まってきます。親魚となるととても大きくて迫力がありますね!水槽の中に手を入れると噛み付かれるので絶対に手を入れないように~!!ここで養殖しているミーバイは共喰いをしてしまうため、常に餌を与えていないといけないそうです。
あと、個人的にも驚いたのが、ミーバイは産まれた時は雌として育ち、大きくなると雄になるということです!性転換するって凄いですね!
ちなみに、こちらの受講生に囲まれている機械は奇形をはじきながら魚の数を数えていく機会とのことです。写真では分かりにくいですね。
機械といえば、こんな網を洗ってくれる便利な機械もあるようです。大きくてたくさんある網を人の手で洗うととても時間がかかるし、大変ですよね。
その手間を機械でやってくれるので効率化が図れますね!
天気も何とかもちましたので、海面生簀にもご案内していただけました。ミーバイやスギなどたくさんのお魚が泳いでいました!近づくと餌を貰えると思って顔を出してくるところが可愛らしいです。
最後に記念撮影をして体験学習は終了です。
参加いただいた受講生のアンケートでは
「魚、ウニ、シャコ貝当初めて見たのでびっくりしました」
「普段から通ることはある地域だったが、そこにすごい施設があることを知り、見学できてよかった」
「魚の種類によって育て方が違っていて感動しました。ヤイトハタ等、性転換するものもいて驚きました」
など、充実した体験学習だった様子が伺えて、とても嬉しく思います!
沖縄県栽培漁業センターでは、海洋生物の生態や水産物の飼育など海に関わることへの関心を深めていただくために、各種団体様の見学・視察を受け入れているそうです。多くの方に足を運んでもらい、沖縄県の海に関わる取り組みを広めていきたいですね!施設を案内していただいた中村さん、施設職員の皆さんご協力ありがとうございました。受講生の皆さんもご参加ありがとうございました。