コラム おいしい沖縄
豚は鳴き声以外はすべて食べつくす②
前回に引き続き、豚のお話です。
沖縄では豚のそれぞれの部位に呼び名があります。
そして、その部位ごとに料理も数多くあります。
その一部をご紹介します♪
*チラガー(顔)・・・煮物や和え物など
*ミミガー(耳)・・・和え物など
*クビジリ(首)・・・汁物や油みそなど
*ボウジン・Aロース(ロース)・・・汁物や煮物やミヌダルなど
*ボウジン・Bロース(肩ロース)・・・汁物や煮物やミヌダルなど
*ハラガー・三枚肉(バラ肉)・・・ラフテー・イリチー・イナムドゥチなどの汁物や煮物や炒め物など
*ソーキ(あばら)・・・ソーキ汁などの汁物や煮物など
*チビジリ(もも)・・・煮物など
*テビチ(豚足)・・・煮物や汁物など
*チマグ(足先)・・・煮物や汁物など
*チム(レバー・肝臓)・・・汁物や炒め物など
*ウフワタ(大腸)・・・中身汁や炒め物など
*ビービーグヮー(小腸)・・・大腸と同じ
*チー(血液)・・・チーイリチーなどの炒め煮など
*ウァーアンダ(脂身・ラード)・・・ちんすこうや炒め物など
地域によって呼び名や料理法の違いはありますが、
今でも、その呼び名で売られているお店も多いです。
また、中国の影響を受けて食養生も行われていた沖縄では、
中国伝統医学(中医学)の食養法の一つ「以臓補臓」=弱った臓器を類似の臓器で補う。
と同じような考えが昔から行われていたそうです。
以前、近所のお肉屋さんから聞いたことがありますが、
ちょっと前までは、お客さんがお店に来て、
「兄ーさん!今日はヒサ(足)がやむんぐとぅ(痛いから)、テビチ(豚足)ちょうだい」
または、
「チブルやみぃーすぐとぅ(頭が痛いから)チラガー(顔)をちょうだい」
などと買い物をしに来られるお客さんも多かったそうです。
私も試してみました!!
便秘の時に中身(大腸や小腸など)を買ってきて、料理して食べ続けていた二日目に、
お腹が(腸のあたり)音を立ててゴロゴロと動き出しました♪
多くの経験の中から生み出された食養生やあらゆること。
まさに、「おばーちゃんの知恵袋」。
是非、お父さんやお母さん、おじーちゃんやおばーちゃん、伯父さんや叔母さん、
周りの年配の方々に聞いてみてください。
ためになる事、たくさんあると思います!!
島やさい工房「かめさんといっしょ」
島袋 都子
2012/06/27