色素目の疲労に効果
やさいをたべよう ー 宮城都志子 ⑭
『なす』 レンジで加熱 油抑える
季節が夏に移りつつある中で、野菜の種類も、葉物の多い冬野菜から、実を食べる夏野菜にかわってきています。そんな野菜の中で、今ちょうど旬なのが沖縄産のナスです。
九州から沖縄で作られるものは主に20センチ前後の長ナスです。
ナスは、日本はもちろん、ヨーロッパや南米など、世界中で古くから食べられてきた野菜です。
形も丸いものから長いもの、一口大のものまでいろいろあります。スペインでは、ジャムにしたり、乾燥させて、保存食としても利用されているそうです。
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濃い紫色の表皮はポリフェノールの一種でナスニンというアントシアン系の色素成分で、鉄やアルミニウムに反応して青紫になります。
ブルーベリーと同じで、目の疲労や視力回復に効果があるといわれています。
アクの強い野菜なので、下ごしらえとして、酢水に5分程度さらします。
油との相性が良いため、炒め物や揚げ物料理が多いのですが、日本では茶せんナスや焼きナスなどの煮物・焼き物として、またかす漬けなどの漬物としても好まれています。油との相性が良い分、果肉が油を吸いやすいので、2、3分電子レンジにかけて調理すると、油の吸収が抑えられて、ヘルシーな料理になります。
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蒸しナスは、蒸すという手間だけで敬遠されがちですが、ラップをかけて電子レンジで加熱すれば、簡単においしい蒸しナスになります。
大きめに切ったナスをレンジで加熱して、肉や野菜を炒め合わせ、かたくり粉を加え、あんかけにすると、ちょっとしたごちそうになります。
電子レンジで加熱した後、冷やして、しょうゆ・酢・砂糖・ごま油にしょうがやネギを刻んで混ぜたタレに漬け込んだものは、夏場の暑い時サラダ代わりに、また作り置きのおかずにもなります。 (栄養士)
2014年 6月 1日 沖縄タイムス