特集

VIVA! ハルサー ハルサーは畑で働く人の方言名です。

楽しく元気な沖縄の農家さんをたずねて巡るVIVA!!ハルサー皆さんに代わっていろんな話をあれこれ聞いちゃいます。

大宜味村の平良幸也さん

大宜味村の平良幸也さん
大宜味村の平良幸也さん
基本情報
名前 平良幸也さん
場所 大宜味村
作物 赤土大根
農家歴 1年

今回訪れたのは赤土大根を育てる大宜味村の平良幸也さん。平良さんは赤土大根をさらにブランド化することを目標に見据えています。『大根と言ったらやんばるの赤土大根』と思ってもらえるよう、無農薬・おいしい・形も立派な大根の栽培を目指しています。「畑で生のまま子どもたちにすぐ大根を食べてもらえたらいい」と話す若い農家さんが大宜味村、やんばるの農業を元気にします。

太く大きく育った赤土大根。葉も立派です

国頭マージで育った赤土大根

赤土大根はその名前からもわかるように赤褐色をした赤土の土壌「国頭マージ」で栽培されています。国頭マージは本島北部~離島に多く見られる土壌で、粘土質でミネラル分が多いという特徴があります。土自体に固さがあり、生育の過程でその土の中を地中深くまで伸びていくので、身はしっかりとしまりがでてきます。12月中旬から植えられる赤土大根は2ヶ月間、国頭マージで大きく成長します。平良さんは1年目ですがすごく成長が良かったんです。やはり赤土の土壌と海風など大宜味の気候が赤土大根には合ってるんだと思います」と言います。

大宜味村の赤土大根
大宜味村の赤土大根

ハルサーさんにインタビュー!

赤土大根ってどんな大根ですか?

やんばる特有の赤土で育てられる長く太い立派な大根です。大きいものだと長さ60cm、重さ5キロ以上になるものもあります。粘土質の国頭マージのため身はしっかりとしまりがあり、切ると芯までぎゅっとつまっていて、水分で潤っています。大根自体ももさることながら葉も立派で、長さも量もボリュームたっぷりの葉が青々と茂ります。

地元に愛される赤土大根
赤土大根はどんな料理があいますか

赤土大根のわさび漬けやうっちん漬けは昔から大宜味村で食されていました。サラダ・中華風の和え物から汁物・煮物までどんな料理にもよく合う万能選手です。

すくすく育ったいんげん
大宜味村の家庭ではどんな料理を作りますか

平良さんのお宅では、赤土大根の切り干し大根をよく手作りするのだそう。包丁で縦に太めカットし、ハンガーなどにかけて干して2~3日で出来上がり。冷凍すると1年はもちます。大宜味村では切り干し大根を手作りする家々が多く、切り干し大根の漬物や、お祝い事の際には冷凍した切り干し大根を使ってクーブイリチーなどを作ります。このように大宜味村では、赤土大根が地元に根ざし、広く愛されています。

こどもたちも赤土大根が大好き

ライター後記

平良さんの畑では、収穫の時期になると園児たちの大根掘りを行っています。20名近くの園児たちは、大根掘りがはじまると、身長と同じくらいはあろうかという大きな大根を引き抜こうと一生懸命。先生に助けてもらいながら、「とったどー!」と畑のあちこちから喜ぶ園児たちの声が聞こえます。「大根好き?おいしい?」と聞くと「好き!」と100店満点の笑顔。先生にも伺うと、園児たちは赤土大根も葉も大好きなのだそう。大宜味っ子は小さな頃から地元の赤土大根にふれ、おいしさを知り、元気に大きくなります。

平良幸也さん

取材日:2011.01.30