コラム おいしい沖縄

コラム おいしい沖縄

実は泡盛って・・・①

実は泡盛って・・・①

ハイタイ!島ナイチャー嫁のイハヨシコです。沖縄でお酒といえば、泡盛。沖縄では「島酒」とか「シマー」と呼ばれ親しまれています。その泡盛、本土では30度とか40度という強いお酒というイメージが先行して、なぜかロックやショットでそのまま飲む、というスタイルが普通と思われているようですが、沖縄では水割りが主流なんです。薄くしてたくさん飲む、長い時間飲むというのが一般的スタイル。水割りにしないのは「古酒(クース)」と呼ばれる年代物のお酒でしょうか。芳醇な香りや味を薄めてしまっては勿体ないですからね!古酒について語り始めたら文字数が足りなくなるので、また別の機会にお話しますね。

さて、私と泡盛の出会いは、十数年前になります。お酒好きと美味しい料理好きで、若き日(?)にはだいぶ自分に投資しました!その投資が今回収できているか、といえば???ではありますが、自分に合うお酒というものはきちんとわかっている気がします。これを飲むと必ず悪酔いする、このお酒とあのお酒の組み合わせは厳禁、このお酒の時には料理はこれ!、こんな体調の時にはこのお酒...などなど知識というより経験で身体が覚えてしまっています。その中で特に私に合うお酒のひとつが、泡盛です。何でこんな強いお酒が?と本土でよく女友達に言われていたのですが、なぜかぐでぐでになるまで泡盛を飲んでも、翌日はケロリ。ワインや日本酒も大好きですが、私の場合飲みすぎるとどうしても翌日二日酔いになってしまいます。なぜなんだろう?と思ってもよくわからないのですが、やはり蒸留酒だからなのかと思ったりします。洋酒における蒸留酒、例えばジンやウォッカなども確かに身体に合うような気がします。私にとって蒸留酒がひとつのキーワードです。

実は泡盛って、なんと蒸留酒の日本最古のものといわれているんです。その歴史は500年以上もあって、私のようなただの泡盛好きの一般人が語れるようなものではありません。調べてみると蒸留酒の起源は、紀元前3000年ごろのギリシアまでさかのぼり、古代ギリシア人にが蒸留機を発明したとのこと。それがエジプトへ流れ、東や西に伝えられていったらしいです。

では泡盛のルーツは?これにはいろいろな説があって大きく二つの説に分かれるようです。ひとつは琉球王国が中国や東南アジアと貿易を行っていた15世紀初めにシャム(現在のタイ)から輸入した蒸留酒「ラオ・ロン」ではないかという説。また中国大陸を渡って伝わったという説。どちらかという真偽は別として、琉球王朝時代、海を介して盛んに交易が行われていたんだなぁ、とちょっと歴史ロマンに浸ってしまいませんか?
その「ラオ・ロン」、実は先日飲む機会がありました。というか実は10月下旬に私の経営するお店のオープンに使用するため、輸送費をかけて頑張って(笑)取り寄せたのです。正確にいえばその時代のラオ・ロンを復元したものですが、原材料は泡盛と同じタイ米を使用していて味も香りも独特、少し芋焼酎に似ている感じがしました。そのクセを利用してお店では、飲むだけでなくお料理などにも使用してお客様に楽しんでいただいています。「これが泡盛のルーツなの?」「面白い!」と泡盛好きのウチナーンチュも知らないこと、知らない味が詰まっています。お店の名前は「東道BAR & Dining(トゥンダーバー・ダイニング)」といって首里城のすぐそばにあります。ライトアップされた首里城の絶景ともいえる夜景が目の前に広がるお店です。機会があればぜひ泡盛のルーツをたどりにいらしてくださいね。お待ちしています。

なぎいろカンパニー
イハヨシコ

2012/11/05